投資の目的を考える
2016/03/17
株式やFXなど、個人で投資をする人が増えたのは、年金や医療などを含めた将来への不安と無関係ではありません。
誰もリスクは背負いたくないが、お金をこのままタンスや銀行に眠らせておいても将来安心の老後は送れない、と皆が心の奥底で気付いているからです。
どんなに楽観的な人でも、将来年金だけで今と同じ水準の暮らしができるとは思っていないでしょう。
医療費もあっという間に1割から3割負担になりました。
現在75歳以上の人は1割負担になっていますが、将来はどうなるか分かりません。
社会保険と国民健康保険の差がなくなった時と同じように、年齢に関係なく一律4割~5割、などという日がこないとは限りません。
収入は減るのに負担は増える、消費税も上がる、となると、誰でも持っているお金を増やしたいと思うでしょう。
これこそが投資の第一の目的です。
しかしお金を増やすだけであれば、必ずしも株式やFXでなくても構いません。
リスクがあるという点は、賭け事でも同じです。
日本でも合法的なギャンブルはありますし、海外に行ってカジノに挑戦する、という方法もあります。
しかし、多くの人はそのような方法を選択しません。
お年寄りがパチンコに行くのはお金を増やすためというよりは暇つぶしです。
本気でお金を増やしたいと考えている人は資産運用、つまり投資を考えます。
もちろん第一の目的は先述のようにお金を増やすことですが、資産運用を考えている人のほとんどが、真っ当な方法で増やしたい、と考えているはずです。
合法的なギャンブルでお金を増やすのは違法ではありません。
しかし少なくとも世間からは真っ当ではないと見られます。
人に自慢できる方法でもありません。
しかし株式投資や外貨投資でお金を増やしたといえばどうでしょうか。
きっと経済に通じている人だと尊敬されるでしょう。
自分自身、真っ当な方法でお金を増やすことができた、と満足できます。
不動産、株式、外貨などの資産運用でお金を増やすには、それなりの知識が要ります。
あてずっぽうでお金が増えることもありますが、きっと本人が経済や世界情勢に興味を持つようになります。
円高がどう影響するのか、アメリカの雇用情勢はどうなっているのか、それによって運用した資産が増えたり減ったりするのですから、興味を持って当然です。
自然と勉強をするようになり、成長することができます。
株式売買では、社会貢献さえできます。
勤勉な日本人の本当の目的は、ここにあるのではないでしょうか。